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くろいぬ日記・東京編

黒犬ニッキー、ただいま育児中?

2001年6月の日記

■2001/06/21 (木) お手伝い

 毎朝最初の仕事は、3匹のトイレ。
 ニッキーは、ドアの前の所定の場所で「Go potty(用を足しなさい)」と声をかけて排泄させ、小を水で流し、大はビニール袋で回収する。
 オスカルとアンドレは、ケージの中の猫砂トイレで用を足しているので、小=砂の固まった部分と大をスコップで取って人間の水洗トイレに流してから、砂を全部別の容器に出して、トイレの底で固まった砂をがりがり落とす。
 一応手が不自由な飼い主なので、この作業に結構時間がかかり、砂が飛び散り、人間用トイレも砂だらけ。1日数回の猫トイレ掃除はかなり大変だ。昨日から猫トイレを大き目の容器に変えて、少しは楽になったけど…。

 今朝、ケージの上にトイレを置いていつもの作業をしていると、ちび2匹がケージをよじ登ってきた。餌の催促に来たんだろうな。
「はいはい、これはご飯じゃないよ。君たちのうんこだよ」
 何気なくそう言って、処理中のブツを見せてやる。
 すると。
 何を思ったかオスカルは、発掘中のブツに黙々と砂をかけ始めた。
 お手伝いなのだろうか…?
 ブツの近くの砂を器用に寄せて、上手に埋めてしまうのに感心しつつ、思いきり邪魔だった。こっちが掘り出してるのに埋め直しちゃうんだから。
 彼女の頭の中には、「うんこ埋めるべし!」という本能の指令が点滅していたに違いない。それはもう、必死というより恍惚とした様子で、せっせと埋める。
 本能ってすごい。最近の犬の飼い主よりよっぽど礼儀正しいと思う。そういえば、猫って自分のじゃなくてもあらゆるうんこを埋めようとするよね。
しかし、同じ本能のせいか、トイレが綺麗じゃないと必死に排泄を我慢したり、意外なところでしてしまったり…やっぱり手のかかる連中なのだった。


■2001/06/20 (水) 揺れる・・・

 オスカルの里親さんが決まるかもしれない。土曜日にお見合いになりそう。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだかフクザツ。
 ほんの2週間育てただけでも、こんなに情が移ってしまった。

 よその子になるかもしれないから、その前にいっぱいいっぱい抱っこしようね。
 今では人の手の中でリラックスして、うっとり・ごろごろな可愛いオスカル。眠くなると人の指をしゃぶったりする。
 気の強いアンドレに押され気味だけど、アンドレをなめてやるお姉ちゃん。
 唯一の欠点は、食べ物に意地汚いことかな。
 オスカルを撫でながら、つい自分を「ママ」と言いそうになってしまった。

 どんな人に貰われても、貰われなくても、しあわせになってくれますように。


■2001/06/17 (日) 我が家の光景

 日々成長して猫らしくなり、身体もしっかりしてきたオスカルとアンドレ。
 人間を勝手に母親だと決めて甘えてばかりだった2匹は、ちょっとずつ親離れしてきた。
 猫同士で遊ぶことや周りのもので遊ぶことが、どんどん面白くなっているらしい。この2、3日は、ビニール袋で遊ぶのがはやっている様子。かさかさ音がたまらないのだ、猫には。
 1匹がビニール袋に乗ってかさかさ始めると、もう1匹が走っていって飛びつき、お決まりの格闘ごっこになっていく。
 この時期の子猫って、ほんとうにいつまでも見ていたいくらい。

 運動会が終わってケージに入ると、猫姉妹はおとなしくしている…と思ったら。ケージの横に横になっているニッキーに、金網越しに猫パンチをして遊んでいた。
 ちっちゃくて尖った爪が耳や鼻に引っかかると、一旦は顔を背けるくせに、すぐにケージに身体をぴったり着けて、わざわざおもちゃにされているニッキー。ごろーんとお腹を出してみたり、しっぽをばたばた振ってみたりして、彼なりに妹達をあやしている。妙に嬉しそうに。
 びっくりすることに、ニッキーが近づくと、ちび達はごろごろ言い始める。
 うーん、人間大好き猫に育てるつもりだったけど、このままでは犬大好き猫?
 それにしても、3匹が平和に戯れている時って、しあわせ。


■2001/06/15 (金) 今日は訓練のはなし

 他人が差し出す食べ物を口にしない。
 しっぽや足を踏まれても、大きな音がしても、動かない。

 というのは、おそらくニッキーがこれから受験することになる、電車の乗車試験でテストされること。
 このテストの内容がひどい、とか、判断基準がきちんとしていない、とか、そういう話は確かにあるので、受けさせるかどうか、正直に言って私の気持ちは決まっていない。でも、そういう状況でもきちんとしていられることは、試験に関係なく介助犬には必要なことだ。という訳で今日は、ボランティアの方に協力してもらって、シュミレーションしてみた。
 もちろんアメリカで充分その手の訓練はしてあるのだけれど、「強く踏む」とか「鼻に食べ物を押し付ける」というやり方は、アメリカの訓練所ではしなかった。そんなことする人間の方が悪いんだから、と言われたけれど、日本ではそうも言っていられないらしい。
 ちなみにアメリカでは「人が背中をまたぐ」「すぐ側を走る」「目の前に食べ物を落とす」「目の前で人が食事をする」で訓練した。

 床に伏せているニッキーのしっぽと足を、そっと踏んでもらったり、軽くぶつかってもらったり。ニッキーは、私を見上げて目で訴えながら、それでも
動かなかった。グッドグッド!
 鼻先に差し出されるハンバーガーも食べようとしない。顔を背けたり、お尻から後ずさりしたりして、必死にハンバーガーから逃げる(この姿は笑える)。金属の灰皿をニッキーの後ろに落としても、耳は動いたものの立ち上がらなかった。
 ここで本日の訓練は終了。
 試験では、クリームパンのクリームをわざと顔につけられたり、頭を叩かれたりすることもあると聞く。
 でも、私はそこまでの「訓練」をする気にはなれなかった。
 クリームが顔についたら、犬は気持ち悪くて自然になめるはず。それすら認めないと言われたら、試験には不合格になるだろう。
 それでもいいや。ニッキーは機械じゃない。
 少なくとも私は、今日のニッキーに合格点をあげたいのだった。

 例によって飼い主ばか爆走中。


■2001/06/14 (木) 久々に熟睡

 猫姉妹が家族になって1週間。昨日実家から救援物資が到着した。
 *救援物資の内容
 1.脱走できないしっかりしたケージ
 2.父によるケージの組み立てサービス(笑)
 3.猫缶とかりかり

 と言う訳で、昨日は1週間ぶりに熟睡(^^)
 万一押し入れの奥とか冷蔵庫の裏に入り込まれたら、私には捕まえられない。それにもし…猫の上に転んでしまったら大変。1日数回は、**キロの身体でばったーん! と倒れる私なのだ。
しょっちゅうケージを脱走してちまちまその辺で遊んでいる猫たちを気にして、熟睡できない1週間だった。新しいケージ(お古だけど)で脱走の心配がなくなっただけで、ああ、解放感。オスカルとアンドレは、思ったより落ち着いて、猫同士で遊んでくれている。

 ところが。
 今まで猫が脱走するとすっ飛んでいくのが仕事(?)だったニッキーは、猫たちが騒ぎ出すと慌てて見に行く癖が抜けていない。ちび猫が心配なんじゃなくて、一緒に遊びたいんだろうけど(しっぽ振り全開だし)。
 何度迎えに行っても出て来て遊んでくれない猫たちを眺めて、ちょっと淋しそうなおにいちゃんニッキー。
 あとで3匹で遊ばせてあげるから、ね。


■2001/06/12 (火) おにいちゃんのいちにち。

 ニッキーが、べたべた犬になっている。
 ま、元から分離不安気味の甘えん坊さんなのだけれど、私が猫たちの世話をするようになってから、余計に甘えてくる。「僕がいちばん!」と訴えてくるのだ。ああ、やきもち犬。
 働いてくれるということだけでなく、私にとってニッキーは特別。訓練以前の時代も、あのアリゾナでの1年数ヶ月も共有してきた、私の存在の一部だ。その大切なニッキーに、勿論私は沢山撫で、話しかけ、視線を合わせて、I love youを伝えている。それでもまだ足りないのか?

 そこで今日は、ニッキーに活躍? の場を増やしてやることにした。私の身体の調子がいい時は本来必要のない、トイレのドアを開けたり電話をとったりする仕事もさせて、毎回少しオーバーなくらい褒める。
 コンビニでは冷蔵庫のドアを開け、私が杖で引っかけて落としたペットボトルを拾い、レジで財布の受け渡しもしてもらう。
 そう、私は君が必要なんだよ! のメッセージ。
 多少動作が荒くても、ちょっと失敗しても、とにかく今日は褒めた。一体何度「Good boy! Thank you!」と言ったことか。訓練中以来かも。

 そんな1日を終えて、ニッキーは満足して寝ている。
 そうか、働く犬は仕事が楽しいんだね。必要とされるのって嬉しいんだね。
 でも…駄々っ子になってしまったおにいちゃんは、ちょっとはしゃぎすぎだった。レジの人にお手をしちゃ駄目だよ、ニッキー。。。


■2001/06/11 (月) 成長・・・

 生後2ヶ月のちび達の成長は、ほんとに早い。
 保護した時は固形物を殆ど食べられなかったアンドレが、いまやニッキーのドッグフードまで狙っている。
 そして、昨日まで脱走したことがなかったオスカルが、ケージから抜け出る方法を覚えてしまった。成長してますねぇ・・・
 一旦覚えると、何度脱走を阻止されても、かなりしつこくトライする。ああ、おっとりしたいい子だと思ってたけど、かなりなもんだわ。
 でも、脱走した2匹が、全力疾走で私のところに駆け寄ってくるのには、ちょっと感動だった。人間に捨てられたのに、人間が大好きな2匹。
 がしっ! としがみついてくる体重が、確実に増えてるのが、感無量だったりする。


■2001/06/11 (月) くろいぬ日記・東京編 オープン

この日からウェブ上で日記を始めました。
初期の日記に登場する、オスカルとアンドレは、ニッキーが発見して保護した、捨て猫姉妹(当時生後2ヶ月)です。
名前はいきなり変更するんですが…その辺は後ほど。


(C)Yuki+Nicholas, http://blackdog.whitesnow.jp/