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くろいぬ日記

黒犬ニッキー、アリゾナ育ちの東京暮らし。

2003年2月の日記

■2003/02/18 (火) 再会その1

 懐かしい人に再会した。留学中にラブ飼い友達としてメールのやり取りをしていた、さるお方。とある雑誌の取材をかねて、お会いすることになった。
 事前に電話で時間や場所を打ち合わせる。直接会ったことはないのに、初めての電話で「お久しぶりです」と思わず言ってしまった。再会、という気がしてしまう、どうしても。
 初対面なのに初対面らしい挨拶が似合わないことって、ネット経由で知り合った人だとよくある。決して私なんかがため口をきいてはいけない方なのだが、つい失礼なハンドルネームで呼びかけてしまったり。
 文字でのコミュニケーションは難しい。相手の意図とは違うとり方をしてしまうかもしれないし、こちらの気持ちも微妙にずれて伝わる可能性がある。何より私が怖いと思うのは、文字の上で「この人と意見が合うなぁ」と思っていた人と会って話してみると、イメージが違う時。「そんなはずじゃない」と無意識に自分の理想に合わせて解釈してしまうことで、誤解やすれ違いに発展する。
 でもそれだけに、お会いした時に、文章で想像するより素敵な人だったりすると、とても嬉しい。今回もそんな「再会」だった。
 唯一気がかりなのは、いつにもましてハイテンションだったニッキーを見て、「この犬本当にあのニッキー?」と思われていないかどうかということだけれど…年がら年中嬉しそうにしっぽを振って、何か仕事がないかと期待しているニッキーだからこそ、私が支えられ、助けられている部分もあること、それもきっと解ってもらえたよね?


■2003/02/04 (火) ゆとりが大切?

 よく行くスーパーは、店の奥に車椅子使用者用のトイレがある。大体いつもきれいで、広さも充分、手すりと便器と洗面台の配置も私には使いやすいので、よく利用させてもらっている。でも、ドアは自動ではなく、私には開けづらい方向の引き戸だ。
 ドアに紐をつけて、ニッキーに開けてもらっている。トイレに入ったらニッキーがレバーを前足で押し下げて鍵をかけてくれる。自力で鍵をかけるためには車椅子の方向を変えないとならないので、結構助かる。そして出る時には鼻でレバーを上げて鍵を開けてくれる。
 ところが先日、買い物中におなかが痛くなった時。慌ててレジで支払いを済ませ、トイレに駆け込もうとしたのに、そういう時に限って、何故かニッキーはドアをうまく開けられなかった。最後まできちんと開け、さらに紐を強く引っ張るとドアは開いたままになるのだが、ニッキーはドアが固定される前に紐を放してしまうのだ。
「ニッキー、ちゃんと!」「早く!」とついつい私の声は大きくなり、優しく穏やかな訓練で育ったニッキーは、どうしたの? と私の顔を見つめて立ちつくしてしまう。ごめんねニッキー、解っているけど…一刻をあらそう状況なのだ。
 結局私は、無理やり自分で紐をつかんでドアを開け、それこそ鍵もかけずに用を足した。ニッキーはその時、私が機嫌の悪い声で叱ったことと仕事がうまく出来なかったことで彼なりに落ち込み、トイレの隅で小さくなって座っていた。
 そして今日。またおなかが痛くなったのでトイレに行った。今回はまだ余裕がある。「ニッキー、オープン・ザ・ドア」
 ニッキーは丁寧に紐を引き、きちんと最後までドアを開けてくれた。「グーッド!」。トイレの中に入り、「タッチ・ザ・ドア」でドアを前足で閉め、「スイッチ」で鍵をかける。「グーッド!」。
 今日はパーフェクトにドア開けから鍵閉めまでをこなし、出る時もきちんと仕事をしてくれた。私は最初、この間失敗して叱られたのがこたえたのかと思ったけれど、ニッキーは叱られると余計にうまくいかなくなり、褒められると調子が出るタイプ。今回は私の動作や言葉にこの間より余裕があったのだと思う。だからニッキーは落ち着いてドアを開けた。そうしたらよく褒められたので、嬉々として次の仕事をした――多分そういうことだろう。
 教訓、ゆとりは大切。トイレはぎりぎりまで我慢しないで、余裕を持って行きましょう?


(C)Yuki+Nicholas, http://blackdog.whitesnow.jp/